【優秀でなくて良かった】
三泊四日で今治方面を徒遍路して来た。
いつものように統太と二人だが、いつもどちらかがずっこけるものだから、お互いが必要性を感じている。もしどちらかが完璧であったらどうだろう、相方は単なるお荷物となり、居ない方がいいに決まっている。男の一人遍路は当たり前だが、未だ弥次喜多の遍路にはお目に掛かったことが無い。多分、完璧な人ばかりが遍路をしているのだろう。
ところで、このどちらかがずっこけることは俳句表現でも大切なこと。二句一章の両方が完璧だと教訓のようになってしまって面白くない。完璧とずっこけのフレーズが組み合わされると読み手のこころを揺さぶるイマジネーションを生み出すのだ。
「優秀でなくて良かった」と悟った遍路旅 であった。